日本の教師教育改革

日本教師教育学会 編
A5判 272ページ 定価(本体2,900円+税)
978-4-7619-1600-8 大学/研究者

教員免許更新制度や教職大学院設置など、今、教師教育が大きな岐路に立っている。本誌は戦後教師教育の変遷と、新制度導入を控え、今後の行方を総括する。



序章 教師と教師教育をめぐる今日的問題状況 陣内靖彦
何のための教育改革か
問われている教員という職業制度―その歴史
社会的背景
揺れ動く教職の位置づけ―分裂と対立のなかで
「新しい専門職」の可能性―自律的職業モデルを求めて―
第I部 変わる教員制度の行方を問う

第1章 教師教育の危機と改革の原理的検討 佐藤 学
危機の複合性
歴史的構造
専門家教育の欠落
課題と展望
第2章 改正教育基本法下の教員政策と教師教育 古野博明
はじめに
改正教育基本法の問題点
改正教育基本法の教員関係規定の構造
教員政策の新展開とこれからの教師教育
むすび
第3章 教育「改革」、「教育再生」と教員人事制度の行方 吉岡直子
はじめに
教員人事権の所在
地方分権と自治体の裁量拡大施策
教員人事制度の行方
結びに代えて
第4章 教員給与のあり方の問題と課題 榊 達雄
義務教育費国庫負担制度・人材確保法との関係
職階制、成果主義などとの関係
教職調整額と時間外勤務手当
教員給与の重要性
第II部 戦後の教員養成を再考する

第5章 開放制教員養成システムについて考える 船寄俊雄
はじめに
多義的な開放制概念
筆者の解放制概念のとらえ方
教員養成に意識的・積極的に関与することの難しさ
「足腰」の強い教師の養成―養成すべき教師像を明確に
自学自習の気風を身につけること
幅広い教養を身につけること―教科専門教育をめぐって
幅広い教育学的教養を
おわりに
第6章 教職課程の認定と評価をめぐる最近の政策について 勝野正章
はじめに
課程認定制度の成立
課程認定制度の二面―質的保証と質的統制
課程認定から総合的評価体制の構築へ
教員登用の複線化要求―問われる教職課程、免許制度の存在意義
第7章 教員養成カリキュラム改革の課題 山ア準二
はじめに
教師教育研究の経緯と現段階
実践現場への参加体験活動の広がりと課題
「モデル・コア・カリキュラム」の社会的要請と課題
取得免許の専門性保証と課題
「大学における養成」原則の内実づくりと課題
おわりに 大学評価の時代を迎えて
第8章 教師教育改革と教員養成の専門家集団としての大学 高野和子

大学―教員養成の担い手―がおかれる社会的な位置の変化
教師教育改革のための提案を読みなおす
教員養成の専門家集団としての大学相互連携
第9章 東京教師養成塾と「大学における教員養成」 蔵原清人
はじめに
東京教師養成塾の構想
養成塾構想の問題点
養成塾の実施状況と成果
養成塾の問題はどこにあるか
「大学における教員養成」原則をどう見るか
教員の指導力を高めるために
第III部 現職研修の可能性を探る

第10章 教員免許・資格の原理的検討 吉岡真佐樹・八木英二
はじめに
教職観と免許制度
教職観をめぐる教師と保護者の意識のズレ
教職の専門職性議論をめぐって
教員免許・資格と「実践的指導力」
教師教育における「専門職基準」の作成
第11章 近年の教員研修政策の動向と課題 牛渡 淳
はじめに
戦後の教員研修をめぐる二つの論点と教員免許更新制度
アメリカにおける教員免許更新制度とわが国の更新制度との違い
免許更新制と教員研修と不適格者排除機能
免許制度と教職の専門職性の向上の結合の必要性
教員免許政策の一貫性と教員研修への教育行政の支援拡大の必要性
第12章 免許更新制と現職研修改革 久保富三夫
はじめに
免許更新制の具体像と有効性
現行研修制度の改革
一定勤務年数での長期研修機会附与制度の創設
第13章 「教職大学院」創設の背景と課題 岩田康之
政策課題としての「教員養成の専門職大学院」
「教員養成の専門職大学院」論議の展開
「教職大学院」プランの具体化とその課題
今後の課題
第14章 教育実践創造の可能性と課題 和井田清司
教育行政改革と教育実践改革
教師になりゆく道―未完の教師修行
教育実践創造の回路−戦後教育実践の知的遺産
地域教育実践の課題
終章 改正教育基本法下での教師と教師教育の課題 門脇厚司
はじめに
教育基本法及び教育三法の改正がもたらす教師受難の時代
教師受難の具体的諸相
受難時代の教師に求められる資質能力
教師教育に課せられた課題
あとがき 刊行にいたる経緯 陣内靖彦

資料 教師と教師教育に関する略年表(1987〜2007)

 

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