社会科教師の職能発達に関する研究

反省的授業研究法の開発

五十嵐誓 著
A5判 304ページ 定価(本体2,500円+税)
ISBN978-4-7619-1831-6
研究者,大学院生
教師の職能発達の実態を把握し、教師自身の思考、行為を対象にした授業研究を確立するという教師教育研究の課題に、社会科教育の視点から応えた一冊。

目次

序章■本研究の意義と方法
 第1節 研究主題
 第2節 本研究の意義・特質
(1)「職能発達の複合的な手法による把握」について
(2)「現職研修としての反省的授業研究の提起」について
 第3節 研究方法と本論文の構成
第1章■社会科教師の職能発達の一般的傾向
 第1節 社会科教師としての職能
(1)社会科教育研究からの示唆
(2)教師教育研究からの示唆
(3)「職能発達」に関する本研究の留意点
 第2節 先行研究における分析の方法と問題点
(1)「研修の充実」と「教師のライフコース」に着目した調査の成果と問題点
(2)職能発達の要因と時期に着目した職能発達の分析
 第3節 本研究における量的調査の方法と成果
(1)社会科教師の全生活(教室・職場・地域)に着目した職能発達調査
(2)社会科教師の職能発達時期
 第4節 社会科教師の職能発達の特質
(1)社会科教師の職能発達要因
(2)社会科教師の職能発達時期
(3)量的分析の課題
第2章■社会科教師の職能発達の個別的傾向
 第1節 傾向把握の方法としてのライフヒストリー分析
(1)ライフヒストリー分析とは
(2)ライフヒストリー分析の意義と基本的視点
 第2節 先行研究の検討
 第3節 教師の日常的授業改善に着目した質的分析の実際
(1)小学校教師の職能発達の質的分析事例
(2)中学校教師の職能発達の質的分析事例
(3)高等学校教師の職能発達の質的分析事例
 第4節 社会科教師の職能発達調査のまとめ―アンケート調査と
 ライフヒストリー分析から
(1)職能発達の多様性
(2)校種を越えた職能発達の傾向性
(3)「意味ある他者」としての同僚教師の存在
(4)省察機会の重要性
(5)調査研究のまとめ
第3章■反省的授業研究の構造化
 第1節 反省的授業研究へ
(1)授業研究の現状と授業分析の成果
(2)教師の内面的過程へ注目した授業研究
 第2節 反省的授業研究に関わる先行研究
(1)先行研究で提示された一般的方法論
(2)先行研究の問題点
 第3節 反省的授業研究と職能発達
(1)「反省的実践家」としての教師像
(2)省察と職能発達との関連性
 第4節 反省的授業研究の構造化の試み
(1)教師の実践的知識
(2)社会科における教師の実践的知識
(3)社会科における反省的授業研究の観点
(4)社会科における反省的授業研究の手順
 第5節 社会科における反省的授業研究の構造化
(1)反省的授業研究と職能発達との関係
(2)校種・教科の特性に特化した反省的授業研究
(3)反省的授業研究を成立させる要件を踏まえた手順の提起
第4章■反省的授業研究の成立要件と方法の実際
 第1節 反省的授業研究開発の視点と検証授業の目的
(1)反省的授業研究の成立要件としての「主体性」,「共感性」,「協同性」
(2)授業実践の意図と授業計画
 第2節 授業者の「主体性」を視野に入れた反省的授業研究
(1)「竹崎季長,がんばる」(小6社会科)の授業実践
(2)授業者による問題の意識化と原因の推定
(3)間題解決の検討,計画
(4)授業実践の経過
(5)個人型省察の過程
(6)「主体性」を視野に入れた反省的授業研究の方法と結果
 第3節 対話者との「共感性」を視野に入れた反省的授業研究
(1)「400年の時間をこえて―支倉常長の旅」(小6社会科)の授業実践
(2)授業者による問題の意識化と原因の推定
(3)問題解決の検討,計画
(4)授業実践の経過
(5)個人型省察の過程
(6)対話型省察の過程
(7)「共感性」を視野に入れた反省的授業研究の方法と結果
 第4節 対話者たちとの「協同性」を視野に入れた反省的授業研究
(1)「四つの『広瀬川』」(小4社会科)の授業実践
(2)授業者による問題の意識化と原因の推定
(3)問題解決の検討・計画
(4)授業実践の経過
(5)集団型省察の過程
(6)「協同性」を視野に入れた反省的授業研究の方法と結果
 第5節 反省的授業研究の成立要件の暫定的提示
(1)反省的授業研究の成立要件1―授業者の「主体性」
(2)反省的授業研究の成立要件2―授業者と対話者の「共感性」
(3)反省的授業研究の成立要件3―授業者と対話者(たち)との「協同性」
第5章■経験段階に応じた反省的授業研究の検証
 第1節 経験段階ごとの反省的授業研究の主題
 第2節 入職期における反省的授業研究の特徴と成立要件
(1)授業事実の把握に焦点を置いた反省的授業研究
(2)授業検討会にみる反省的授業研究の成立要件
(3)入職期における反省的授業研究の特徴と成立要件
 第3節 充実期における反省的授業研究の特徴と成立要件
(1)授業事実の背景把握・社会科観の確立に焦点を置いた反省的授業研究
(2)授業構成の背景となる社会科観の分析
(3)授業検討会にみる反省的授業研究の成立要件
(4)充実期における反省的授業研究の成立要件
 第4節 発展期における反省的授業研究の特徴と成立要件
(1)授業事実の多面的把握・社会科観の深化に焦点を置いた反省的授業研究
(2)授業構成の背景となる社会科観の分析
(3)授業検討会にみる反省的授業研究の成立要件
(4)発展期における反省的授業研究の成立要件
 第5節 経験段階に応じた反省的授業研究の検証
(1)入職期における反省的授業研究
(2)充実期における反省的授業研究
(3)発展期における反省的授業研究
(4)反省的授業研究の成立要件の構造
終章■本研究の成果と課題
 第1節 本研究の成果
(1)教師の職能発達の要点
(2)反省的授業研究の提起と実践的解明
 第2節 今後の課題
参考文献
あとがき