カウンセラーが教える

気になる子ども・保護者との信頼関係が深まる「聴く」技術

杉山雅宏 編著
B5変型判 112ページ 定価(本体1,800円+税)
ISBN978-4-7619-2060-9
小・中・高校教師
子ども・保護者との信頼関係をつくる「聴く」技術を、具体的な事例と豊富なイラストを交えて紹介。特別支援教育、いじめ、不登校、非行問題に対応。生徒指導、保護者対応に役立つ一冊。

目次

  1. はじめに

第一章 教師のための「聴く」技術

  1.  「聴く」ことは、「聞く」ことでも「訊く」ことでもない
    1.  ・「聞く」と「訊く」と「聴く」
    2.  ・「聴かせていただく」という気持ちで「聴く」ことが「傾聴」
  2.  教師という立場がカウンセリング的な傾聴を許さない?
    1.  ・「説得」なのか「傾聴」なのか
    2.  ・教師の「自己開示」とは
  3.  教師のための「聴く」技術とは
    1.  ・「聴く」ことは承認欲求を満たし、子どもの成長につながる
    2.  ・教えよう、伝えようという気持ちは思い切って捨て「聴く」
    3.  ・教師がもつべき「聴く」技術

第二章 気になる子どもとの信頼関係をつくる「聴く」技術

  1.  事例1 登校しぶりのある子ども
    1.  ・解決を急ぐあまり大人と子どもの話し合いになる
    2.  ・子どもが一人で抱えるトラブルを傾聴で引き出す
  2.  事例2 正直な気持ちが伝えられずウソをつく子ども
    1.  ・最初からウソだと決めつける言葉は心を閉ざすだけ
    2.  ・子どもの言葉を認めようとする態度が問題の解決を早める
  3.  事例3 学校をやめたいと言い出す子ども
    1.  ・傾聴とは、子どもを尊重すること
    2.  ・共感は指導の前提
  4.  事例4 調子よく周囲に合わせる子ども
    1.  ・感情だけをぶつけても、子どもの耳には入らない
    2.  ・一歩下がって子どもとの間に隙間をつくることも大事
  5.  事例5 集団生活になじめない子ども
    1.  ・解決よりも安心を優先する
    2.  ・子どもと先生が一つの小さな輪の中に一緒に入ることが大切
  6.  事例6 いじめを訴えられない子ども
    1.  ・気持ちに寄り添う姿勢が大切
    2.  ・子どもの言葉には敏感でもゆったり構えることが重要
    3.  ・対話の中では沈黙の時間を大切に
  7.  事例7 完璧主義傾向の子ども
    1.  ・先生自身が完璧主義的な思考パターンに陥っている可能性
    2.  ・ものの見方を変えるアプローチ
    3.  ・固定的な見方から脱却して柔軟なものの見方をする
  8.  事例8 ひとりぼっちでいる子ども
    1.  ・何気ない一言が子どもに不安を与え、心を隔てさせてしまう
    2.  ・子どもとのやりとりを促す聴き方をしてみる
    3.  ・まずは人と人との関わりから
  9.  事例9 先生に反抗的な態度の子ども
    1.  ・子どもの内面に目を向けていないことがある
    2.  ・行為のみ否定せず気持ちに共感する
    3.  ・先生の自己開示も必要
  10.  事例10 にわかに成績が落ちてきてしまった子ども
    1.  ・ピントのずれた対応は問題解決を大きく遅らせる
    2.  ・抑圧していた気持ちを聴き出す工夫をする
    3.  ・自分の力で乗り越えるのを見守る
  11.  事例11 友だちとの間でトラブルが多い子ども
    1.  ・表面的事実よりも、その背景に重きをおく
    2.  ・加害者の子どもの気持ちにも寄り添うことが大切
    3.  ・トラブルが多い子も心の中では困っている
    1. 【コラム】カウンセリングの目的・適応年齢は?

第三章 気になる保護者との信頼関係をつくる「聴く」技術

  1.  事例1 登校しぶりのある子どもの保護者
    1.  ・家庭の問題を疑うあまり、保護者の不安に配慮していないことがある
    2.  ・行為のみを否定せず気持ちに共感することからはじめる
    3.  ・責任追及ではなく、問題解決思考で話し合う
  2.  事例2 子どもの言葉を鵜呑みにする保護者
    1.  ・保護者の担任に対する怒りと学校への不信感に対する共感が不正確だと、話が深まらない
    2.  ・強い不安を打ち消そうとする保護者の気持ちに寄り添う
  3.  事例3 子どもに無関心のように見える保護者
    1.  ・保護者が先生の話を聞き入れる聴かせ方ができていない
    2.  ・保護者を責めず、安心を保障する聴き方
    3.  ・保護者の思いを十分に受け止め、自己開示する
    4.  ・保護者の弱気の心理に寄り添う
  4.  事例4 前の担任と何かと比べる保護者
    1.  ・保護者と先生の意識に気持ちのズレがある
    2.  ・自己開示を取り入れた対応で、心理的な距離を縮めてからリレーションを促進する
  5.  事例5 被害者意識が強い保護者
    1.  ・相手の言い分を最後まで聞く
    2.  ・不安を軽減させ、気持ちに寄り添うところからはじめる
  6.  事例6 他の保護者とトラブルを起こす保護者
    1.  ・不満の根っ子が見えているのに気が付かない
    2.  ・人は「事」が済むより「気」が済むことで落ち着く
    3.  ・保護者は味方を求めている
  7.  事例7 感情的に苦情を言ってくる保護者
    1.  ・保護者の怒りの原因を受容していない
    2.  ・保護者の気持ちを共感的に理解しながら、非があれば謝ることも必要
  8.  事例8 先生を見下している保護者
    1.  ・先生としての「力」と個人的な「背景」を混同して訴えている背景を聴く
    2.  ・「見下す」ような保護者の態度には、実は「期待」がある
    3.  ・「見下す」ようになるには時間がかかっている
  9.  事例9 子どもの非を絶対に認めない保護者
    1.  ・保護者が先生の話を聞き入れる聴かせ方
    2.  ・保護者自身も困っている
  10.  事例10 深刻な家庭の問題を抱えている保護者
    1.  ・こちらから質問、質問の連続では、心の扉は開かない
    2.  ・困っているのは学校ではなく、本人という視点
    3.  ・どんなに心配でも生活に立ち入るのは「信頼関係」ができてから
  11.  事例11 発達に特性のある子どもの保護者
    1.  ・人は誰でも悪いところだけではなく良いところを見て欲しい
    2.  ・心配な行動の裏にあるものを見ていこうという姿勢で聴く
    3.  ・子どもの保護者への支援もしていく聴き方
  12.  事例12 すぐに教育委員会に訴えるという保護者
    1.  ・保護者は即解決を求めているが、先生は事実確認段階というズレ
    2.  ・学校を親身に感じていないと「教育委員会に……」という発言になる
    3.  ・「出来事」の客観とともに主観的世界を聴く
    1. 【コラム】人間関係づくりは褒めることが基礎
  1. おわりに