この連載について
全事研の役員となって事務職員の育成や成長ということを考える中で、学ぶことの重要性を強く認識しているところです。もちろん、体系的な研修制度も資質・能力を身に付ける上で大事ですが、まずは事務職員自身が主体的に学び、学んだことを生かして試行錯誤を繰り返していくことが必要だと感じています。「子どもの豊かな学びのためにも、事務職員として学び続けていきたい」。そんな思いで、私自身の経験から“学び”について考えたことを綴っていきます。

この連載について
全事研の役員となって事務職員の育成や成長ということを考える中で、学ぶことの重要性を強く認識しているところです。もちろん、体系的な研修制度も資質・能力を身に付ける上で大事ですが、まずは事務職員自身が主体的に学び、学んだことを生かして試行錯誤を繰り返していくことが必要だと感じています。「子どもの豊かな学びのためにも、事務職員として学び続けていきたい」。そんな思いで、私自身の経験から“学び”について考えたことを綴っていきます。
卒業式の前後、中学校ではそこかしこで別れを惜しむ姿を見かけます。その一つには、共に頑張り、長い時間を過ごした部活動の仲間とのやりとりがあります。
「高校でも頑張ってください。インターハイへの出場を願って、応援しています。」
という言葉とともに、後輩から卒業生にメッセージが書かれた色紙を渡す場面や、
「私たちの果たせなかった県大会出場に向けて、練習を頑張ってね。」
と、卒業生から後輩への激励の言葉を送る場面もあります。これを読まれている方のなかには、そういった場面を見たことがある、または経験されてきた方もいらっしゃるかと思います。
勝敗を決める大会やコンクールであれば、暑さや寒さに耐えて練習に励んだり、仲間と共に勝利の喜びを感じたりしたでしょう。また、惜しくも目標に届かなかった時は悔しさを分かち合い、その悔しさをバネに変えて次に生かすということもあるかもしれません。発表会などであれば、部員同士でアドバイスしあったり、一つのものを完成させる喜びを共に感じたりしたことでしょう。
そこで得た運動や芸術に対する素養や親しみというものは、生涯にわたってやりがいや喜びを与えてくれるものにもなり得ます。また、活動の中で目標を共有し、自分たちで問題解決を図っていくなかで、連帯感や責任感も醸成されていったはずです。だからこそ、仲間との別れが淋しいものとなるのでしょう。

中学校の部活動は、技能の向上だけでなく、集団活動を通じた社会性や忍耐力の育成、自己肯定感の向上を主な目的として行われてきました。生徒の個性を伸ばし、放課後の健全な居場所を作る日本独自の教育文化といえます。
しかし、昨今では教員の長時間労働や専門外指導による過重な負担が大きな課題となっています。また、少子化の影響で単独校でのチーム維持が困難になり、生徒が希望する競技を選択できないなどといった、活動機会の格差も深刻化しています。
文部科学省は令和8年度から新たに部活動改革の「改革実行期間」がスタートすることを踏まえ、新たな指針となる「部活動改革及び地域クラブ活動の推進等に関する総合的なガイドライン」を策定して、公表しました。市区町村などを改革の責任主体として、地域クラブ活動の認定制度を導入することや、教員の兼職兼業を円滑化させる方針などが盛り込まれています。
今回、公表された新たなガイドラインでは、部活動改革の責任主体を「市区町村など」と明記しています。質を担保するため、地域展開後に活動を担う地域クラブについては、市区町村が審査・認定するという認定制度が創設されています。
大阪マラソン(2026.2.22開催)の出場選手一覧のなかに、子どもの頃をよく知る名前を見つけました。おそらく30歳くらいになっているはずの彼を、私はテレビ越しに応援しました。残念ながら画面から彼を見つけることはできませんでした。しかし、子どもの頃からマラソンを続け、大人になった今も、力走するランナーの一人として彼がいることに、私は大きな喜びをもらいました。
最近、“継続”という言葉に感動し易くなりました。若い頃は苦手な言葉だったのに。きっと自分の経験を通じて、続けることの大変さや難しさ、“継続”には本人の強い意志が必要であるということを実感しているからだと思います。年齢を重ねたからこそ“継続”の重みを感じます。
彼が今でも走ってくれていることを嬉しく思います。その背景には、部活動で多くの仲間との出会いがあり、さらには良き指導者との出会いがあったことでしょう。部活動改革ポータルサイトにも、「将来にわたって生徒がスポーツ・文化芸術活動に継続して親しむ機会を確保・充実する」と謳われています。学生時代だけでなく、将来につながる活動としての“部活動の地域移行”になっていくことを期待します。
彼は今でもトップランナーとして続けていますが、必ずしもそんな高いレベルで続けて欲しいと私は思っていません。週末に公園を走るのも良いでしょう。あるいは競技が変わることもあるでしょう。仲間とともに頑張ることに喜びを感じたことから、運動とはまた別の楽器などの文化活動を始めることがあっても良いと思います。その活動の中で、楽しさを感じて、それが様々なカタチで将来につながることを期待しています。
ところで、この文章を書くにあたって調べる中で、マラソン選手の一般的なピークが思いのほか長く、20代後半から30代前半であることを知りました。彼のさらなる活躍を祈るとともに、末永く応援させてもらいます。
前田先生からコメント
事務職員の標準的な職務にも示された学校教育におけるICTについて、事務職員の視点から捉えた書籍『教育ICTがよくわかる本』の発行に携わらせていただきました。それぞれに現場で実践されている事務職員の素晴らしい取組も載っています。学校の現状や、取組の背景、うまくいったこと、うまくいかなかったこと、取組を通して実践者が学んだことなど、読み手にとって考えを広げてくれる本であると強く感じています。事務職員のみなさんの学びのきっかけとなること、そして、事務職員以外の方々には、事務職員との協働や、事務職員の活用を促進していただくきっかけとなることを期待しています。


