この連載について
①教職員の生活を支えるための〈給与規程〉、②子どもの学習環境を支えるための〈就学支援〉、③教育活動や学校運営を支えるための〈学校財務〉、この3領域を「教育財政領域」と定義し、これらにかかわる法令や理念の解説と合わせて実践紹介などもしていきます。若手教職員をメインターゲットとして、ライト&フランクな連載にしたいと考えています。なお、本連載は「ヤナギサワ事務主査と考える──学校とお金の話」(全24回)の続編となります。
この連載について
①教職員の生活を支えるための〈給与規程〉、②子どもの学習環境を支えるための〈就学支援〉、③教育活動や学校運営を支えるための〈学校財務〉、この3領域を「教育財政領域」と定義し、これらにかかわる法令や理念の解説と合わせて実践紹介などもしていきます。若手教職員をメインターゲットとして、ライト&フランクな連載にしたいと考えています。なお、本連載は「ヤナギサワ事務主査と考える──学校とお金の話」(全24回)の続編となります。
今年度も残すところ1ヵ月となりました。次回の更新は、新年度開始の「前日」……、想像するだけで恐怖の大魔王が降臨しそうですね(若者はもう知らんか)。
──ということで来月号はアクセス数も少ないだろうし、ここで宣言しちゃいます。祝・連載継続決定! これもひとえに読者さまのおかげ、ありがとうございます。来年度も引き続きどうぞよろしくお願いいたします。
今月の給与規程は、給料「+α」シリーズ第1弾として「教職調整額」を扱います。
一昨年から昨年にかけて議論が活発だったこともあり、「教職調整額」ということばを知らないひとは少ないと思います。その結果、公立の義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法=「給特法」が改正されました。法改正は昨年でしたが、施行されたのは先月1日です。いちおうその内容を確認しておきましょう。
法律のタイトルになっている「公立の義務教育諸学校等」*1の「教育職員」*2は、職務や勤務態様が「特殊」なので、その給与などについて「特例」を定めているわけです(第1条)。
その「特例」が、教職調整額の支給です(第3条)。具体的には、「給料月額の百分の十」(∴給料月額×10%*3)が支給されます*4(同条第1項により、管理職と「指導改善研修被認定者」は支給対象外)。その代わりといっちゃなんだけど「時間外勤務手当及び休日勤務手当」は、支給しないことになっています(同条第2項)。
……でもややこしいことに、時間外勤務は限定的*5に命ずることができちゃいます(同条第6号)。一般教育職員=教職調整額〇、時間外勤務手当×、限定的時間外勤務〇という感じですね(ちなみに事務職員=×、〇、時間外勤務〇)。
教職調整額の月額は、現在(5%)1万円から2万円ちょっとです。これが10%になっても2万円から4万円ちょっとですね。教職調整額の問題は、その「額」と時間外勤務「時間」に関係がありました。
すごーくザックリ説明すると戦後の教育職員も時間外勤務はあったけど、それに対する手当はなかったんです。しかも、教職調整額のような支給もありませんでした。それってちょっとおかしくないか? と裁判に発展していって、原告の勝訴が続き──文部省もなんかせなあかんと動きました(大阪弁だったかどうかは不明)。
そして、教職調整額の検討が始まり、1971年に給特法成立です。「4%」という根拠は、「教員勤務状況調査」(1966-7年)により、ひとりあたりの時間外勤務時間(1日≒40分)を月額給料で計算すると3.8%程度の手当が必要だとされた結果です。
最新のそれを「教員勤務実態調査」(2023年)で計算してみると──1日≒160分でした。約60年(丙午から丙午)で4 倍程度にまで時間外勤務時間が増えたことになります。じゃ、4%→16%が適正なのか……? 上限をあげるだけではなく、時間外勤務時間も減らしていこうという目標で「10%」になりました。 もっと深く知りたいひとへ『聖職と労働のあいだ』(髙橋哲)をオススメします。
栁澤先生からコメント
「チームとしての学校」が叫ばれて久しい現代──「学校安全」も例外ではありません。学校環境や防災=管理職、安全教育=教員というように分類されやすい領域かもしれませんが、総務・財務をつかさどる事務職員の知見も「学校安全」には欠かせません。それを証明するような「学校安全」にかかわる事務職員の実践が9本収録されています。そして、実践を補完する理論編、コラム4本と特別支援教育の視点による補論が置かれています。本書は、事務職員による「学校安全」テキストではありますが、管理職を含めた教職員全体、「チームとしての学校安全」テキストという構成です。子どもたちの安全をチームで守るために、お読みいただけたら幸いです。










