この連載について
①教職員の生活を支えるための〈給与規程〉、②子どもの学習環境を支えるための〈就学支援〉、③教育活動や学校運営を支えるための〈学校財務〉、この3領域を「教育財政領域」と定義し、これらにかかわる法令や理念の解説と合わせて実践紹介などもしていきます。若手教職員をメインターゲットとして、ライト&フランクな連載にしたいと考えています。なお、本連載は「ヤナギサワ事務主査と考える──学校とお金の話」(全24回)の続編となります。
この連載について
①教職員の生活を支えるための〈給与規程〉、②子どもの学習環境を支えるための〈就学支援〉、③教育活動や学校運営を支えるための〈学校財務〉、この3領域を「教育財政領域」と定義し、これらにかかわる法令や理念の解説と合わせて実践紹介などもしていきます。若手教職員をメインターゲットとして、ライト&フランクな連載にしたいと考えています。なお、本連載は「ヤナギサワ事務主査と考える──学校とお金の話」(全24回)の続編となります。
2026年はどんな年になる(していかなければならない)でしょうかね。ボクの興味関心は、昨年末に閣議決定された予算案のなかでも、学校給食費の無償化(あ、「抜本的な負担軽減」か)のゆくえです。
しかも、ここで先週の「衆議院解散」宣言です。予算審議どうなることやら──ということで、前回(第7回「学校財務(3)──公的支出を考える」)の対称として、今回は私的支出を考えていきましょう。
私費とは私的に支出する費用であり、公費の対概念としてつかわれます。学校では、おもに保護者の負担としている費用をさしますが、『教師の自腹』も含まれること、PTAや後援会なども属性としては私費です。しかし、ややややこしくなるので(すでに「や」が4つ並んでややややこしい)当面は、私費=保護者負担金とします。
もうひとつ学校徴収金という概念もあります。そのあたりを拙編著*1から整理しておきましょう。私費とは、私的な支出の全般をさすと説明しました。学校ではそれを細かく分類し、学校徴収金や保護者負担金と呼ぶこともあります。読んで字のごとく的な定義では、学校徴収金=学校が徴収する費用のことをいい、概念的に最小です(具体的には、ワークやドリル代などの補助教材費や修学旅行費など)。それを少し広げ、制服やランドセルのような保護者が直接購入し、学校は徴収に関与しない費用も含めて保護者負担金といいます。
その総額はいくらになるのかというと、ひとりあたり公立小学校で年間110,110円、中学校だと186,432円です*2。
総額、知っていましたか?
あまり認識していなかったというひとは多いと思います。「隠れ」ている「教育費」ですよね(=『隠れ教育費』)。
以下、「隠れ教育費」研究室の定義です。
「ひとりの子どもが学校に通うために必要とされる教育費、その総量を本人や保護者、さらには学校関係者でさえもよくわかっていない」「本当はそれが多額に上ることを知っているのに、意識的、あるいはしかたない、と思って見えなくなっている教育費」を広義の隠れ教育費と呼び、「制服などの指定品、裁縫セットなどの斡旋品、家庭」からの持参品など「学校徴収金として予算化されなく、単発的に必要が生じ、特に見えにくい教育費負担」を狭義の隠れ教育費と呼んでいます。
学校給食費の単価は300円前後だから安い認識でしょうが、年間だと5万円を超えていきます。補助教材費も金融機関から引き落としされていると月額の認識はあっても、それでなにを買われているのかという認識は薄いかもしれません。修学旅行費も同様の懸念はありますが、それとあわせて大きめのバックを買ったり、おこづかいをもたせたりするかもしれません。隠れ教育費ですね。
また、直接的な費用負担だけではなく間接的な費用負担や労働力というコストも隠れていることがあります。たとえば、図画工作の授業にインスピレーションで集めた「空き箱」から立体をつくる単元がありますね。家庭に「空き箱」ありますか? 水泳の授業でペットボトルをつかうこともあります。子どもが「あした2Lのペットボトル2本もっていくんだった!」と、寝るまえにいわれたらどうしますか?
── 見えにくいコストに耳澄ませ 子どもの権利保障と無償 School life with Rights & Smile ──*3♪♪
栁澤先生からコメント
「チームとしての学校」が叫ばれて久しい現代──「学校安全」も例外ではありません。学校環境や防災=管理職、安全教育=教員というように分類されやすい領域かもしれませんが、総務・財務をつかさどる事務職員の知見も「学校安全」には欠かせません。それを証明するような「学校安全」にかかわる事務職員の実践が9本収録されています。そして、実践を補完する理論編、コラム4本と特別支援教育の視点による補論が置かれています。本書は、事務職員による「学校安全」テキストではありますが、管理職を含めた教職員全体、「チームとしての学校安全」テキストという構成です。子どもたちの安全をチームで守るために、お読みいただけたら幸いです。










